大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(ネ)1303号 判決

控訴代理人は、主文同旨の判決を求めると申し立て、被控訴代理人は、本件控訴を棄却するとの判決を求めた。

当事者双方の事実上の陳述並びに提出援用した証拠及びこれに対する陳述は、全部原判決の記載と同一であるからこれを引用する。

三、理  由

被控訴人が本訴において取消を求める処分は、東京調達局長が昭和二十八年一月十七日控訴人に対し、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法第十四条及び土地収用法第百二十三条によりなした土地等の緊急使用許可の申立に対し、控訴人が、昭和二十八年一月二十七日、使用の期間を昭和二十八年一月二十八日より六ケ月間と定めて、その申立にかゝる被控訴人所有の土地等の使用を許可した処分であることは、被控訴人の主張によつて明白である。

して見れば、右の処分に定めた昭和二十八年一月二十八日から六ケ月間の使用期間を経過した、昭和二十八年七月二十八日以後においては、右処分による使用許可の効力は、当然に失われ、被控訴人は、何等の手続をもちいるまでもなく、右処分による拘束から免れ得るものであるから、また訴訟によつて、これを取り消さなければならないような必要は、なくなつたものといわなければならない。

以上の理由により、被控訴人の本訴請求は、その訴の利益を欠くに至り、これを棄却するを相当と認めるから、原判決を取り消し、訴訟費用の負担について民事訴訟法第九十六条、第八十九条を適用して、主文のように判決した。

(裁判官 小堀保 原増司 高井常太郎)

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